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シグマ建設株式会社
ONO一級建築士事務所
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鉄筋量と耐震構造のことについて、現在騒がれておりますが、鉄筋コンクリート造とは、鉄筋とコンクリートがそれぞれの働きを満足させなければ、成り立たないものであります。鉄筋だけではなくコンクリートも当然重要なものなのですが、コンクリートの品質等が問題にされていない事に少々疑問を感じております。完成後のコンクリートの品質については、施工時のコンクリート強度、打設方法、養生方法・期間等が、エンドユーザーに判別し難い事がその理由の1つであると思われますが、コンクリートは鉄筋量以上にデリケートなもので、特に住宅の基礎でコンクリートが使われる際、下請まかせで、資格を持った施工管理者が立ち会っている姿をほとんど見たことがありません。
そのことについては、当社は以前からしみじみと疑問を感じておりました。
当社は現在、
“コンクリートはただ流し込むものではなく、密に打ち込むもの”
この言葉をテーマに日々努力しております。
この言葉を皆様が理解出来るよう、ホームページを通じて下記のこと徐々に発信していこうかと考えております。
生コンの配合強度を上げただけでは強いコンクリートとは呼べません。なぜなら、それがスカスカな状態で打設されたらどうでしょう?鉄筋とコンクリートが協力し合ってないのですから、地震がくれば大きな被害を受けるはずです。又、水の多いコンクリートの場合はどうでしょう?
何度もいいますが、ヒビだらけの建物ができあがり、やがてそのヒビから雨水が入り、鉄筋を錆びさせ、錆で鉄筋が膨張し、コンクリートを爆裂させ、その塊が落下するかもしれません。
強いコンクリートにするには、鉄筋の配列に無理がなく、充分なかぶりが取れ、徹底した管理の元で打設してこそ可能となるのです。
シグマ建設は常に強くて丈夫な耐久性のあるコンクリート造りを目指しています。
まず、レイタンスという言葉の意味ですが、コンクリートを打設してしばらくすると水が浮いてきます(ブリージング水)。この水の中にはコンクリートの中で遊離した微粒子の成分が含まれていて、それが固まったものがレイタンスです。
このレイタンスはコンクリートの打継ぎとなる部分(柱や壁となる部分)に強度のない不必要な膜を形成してしまいます。そのままの状態で上に柱や壁を打設してしまうと、前のコンクリートと一体化せず(肌分かれといいます。)になってしまうのです。ですから、当社では打設の打ち継ぎがある場合、高圧洗浄機を使用してこのレイタンスを必ず除去してから次のコンクリートを打設します。そうすることによって前のコンクリートとの付着性が良くなり打ち継ぎ部分との一体化が図れるとともに地震に対して一層強い建物になるのです。
当社では、打継ぎがある場合は必ず高圧洗浄機を使用してレイタンスを除去しています。
まず、国の指針では普通ポルトランドセメントを使用したコンクリート(一般的な生コン)の場合、冬場(寒冷期)は寒気から保護しつつ5日間以上コンクリートの温度を2℃以上に保つようにし、又、表面が乾燥しないように5日間以上散水するかシートなどで覆い、湿潤な状態に保つよう定めています。コンクリートは硬化する際に熱(水和熱といいます)を発生します。特に硬化の初期段階に多く発熱しますので、この時期に水分が不足する(養生を怠る)と干上がった田んぼのように表面がヒビだらけになってしまい、見た目が良くないうえ、後々の耐久性にも悪影響を及ぼします。さらに、コンクリートは初期段階で強度も急激に上昇しますので、 水養生によってクールダウンさせ、徐々に強度を上げていく方がヒビも発生しにくくなるのです。ですから、当社では、必ず水養生か(水が凍るような時期を除いて)シートで覆ってコンクリートの乾燥を防止しています。
まず、打設前日までの準備として、打設予定数量から適正な人員の確保と1時間当たりの打設量を割り出し、プラント(生コン工場)へミキサー車の必要台数を伝えます。
これは、プラントでコンクリートの練り混ぜが始まってから現場で打ち込みが完了するまでの時間が、外気温が25℃以下のときは120分以内に、25℃を超えるときは90分以内と定められていて、この時間は運搬に要する時間も含まれているので、現場で生コンが途切れることなく連続して打設できるように、又、待機時間が長くなって生コンの使用時間が過ぎないようにしなければなりません。
鉄筋コンクリート造の立ち上がり部分(1階、2階、3階・・・)を打設する際は、3m以上の柱や壁を1度に打ち上げることはしないで、2~3回に分けて、グルグル周回して打ち上げます。その際に重要なことは連続して打ち込むということです。※四角で回らなくてもよい。
1周してくる間に時間がかかりすぎると、コールドジョイントといって1周目と2周目の間あるいは、2周目と3周目の間で硬化が始まりその日に打設したにもかかわらず一体化しない部分をつくってしまい大きな欠陥となります。
最終的には“人”が全ての作業ですので当日の作業員には打設順序を良く理解してもらうと共に、コンクリート中の余計な空気を抜く作業を徹底してもらうことが重要です。