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シグマ建設株式会社
ONO一級建築士事務所
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コンクリートが硬化し、強度が発現する過程において温度による影響は非常に大きいものがあります。
そこで、仕様書等は生コン打設から28日後までの期間で予想される平均気温によって設計基準強度よりも、強度の高い(割増といいます)コンクリートを打設することにしています。
普通ポルトランドセメントを使用している生コン(一般的な生コン)では、予想平均気温が16℃以上であれば、温度による補正は0(ゼロ)となり、8℃以上16℃未満が3N/mm2 分、3℃以上8℃未満が6N/mm2 分設計基準強度にプラスされて、工場から出荷されます。
当社は、深谷市内の現場の場合、設計基準強度を24N/mm2 としていますので4月21日~9月30日は、補正0(ゼロ)なので24N/mm2 の生コンを、10月1日~11月10日及び3月11日~4月20日は補正値の3N/mm2 をプラスして27N/mm2 の生コンを、11月11日~3月10日は補正値の6N/mm2 をプラスして30N/mm2 という強度の生コンを打設しています。
又、予想平均気温が3℃を下回るような期間は寒中コンクリート、25℃を上回るような期間は暑中コンクリートといって、上記とは別の調合や養生方法が定められています。
水セメント比とは、水(w)とセメント(c)の重量の比率w/c(%)のことをいいます。つまり、セメント量が同じであれば、水の量が少ないほうが水セメント比は小さくなります。
セメントの水和する(固まる)のに必要な水の量は、セメント重量の40%と言われています。(なお、40%のうち15%はゲル水として粒子の結合に役に立っている分だそうです。)40%を超える水分は、微細な毛細管の中に遊離しているため、コンクリートが乾燥すると、この遊離水が蒸発して乾燥収縮が生じ、ひび割れ等が出やすくなります。
ですから水セメント比が小さいほど・・・
「強度は大きくなる」「耐久性が高くなる」「隙間が少なくなる」という傾向にあります。
しかし、現実に40%の水量ではバサバサしていて、かえってジャンカ*を起しやすくするなど、現場で打込むのは不可能です。国の指針では、普通コンクリートの単位水量は185kg/m3以下、水セメント比は65%と定められていますが、当社では水セメント比を50%に近づけるよう配合に気を配っています。
*ジャンカ:打設されたコンクリートの一部に砂利が多く集まって、カミナリおこしの様な状態になってしまった構造的に不良な部分をいいます。「豆板(まめいた)」ともいいます。コンクリート構造物に発生する代表的な初期欠陥です。
「スランプ」とは、コンクリートの流動性の程度を数値として表すのに用いられ又、コンクリートの品質にも大いに影響があるため、工事現場では打設前にスランプ試験を行います。スランプ試験に用いられる「スランプ値」とは・・・高さ30cmの円錐状の筒(スランプコーンといいます)に荷降ろししたコンクリートを充填し、ゆっくり(2~3)秒で引き上げます。
そして、筒に入っていた状態から何cm下がったかを測定した数値がスランプ値というわけです。ですから、数値が小さいほど硬練りのコンクリートといえます。水が多く含まれていれば軟らかくなり、コーンを引き上げればつぶれてしまいますが、水が少なく、硬練りのコンクリートは形を保とうとするので、コーンを引き上げてもつぶれる量は少なくなります。
それでは、スランプ値がコンクリートの品質にどのような影響を及ぼすかというと、軟らかいコンクリート、つまりスランプが大きいコンクリートは、当然水の量が多いので、材料が分離しやすくなり、柱や壁などでは上下の強度でばらつきが出るようなことも起こるのです。
建築の場合は、比較的断面が小さく、又、鉄筋も密に入っているため、コンクリーを打設する場合は、スランプを大きく(水を多く)したいところですが、耐久性等を考えると、やはりスランプは15cm以下で打設したいものです。